本研究室では，いわゆる五感情報（モノの色，質感，触感，音，匂い等）を人工的に作り出すバーチャルリアリティ（VR: Virtual Reality）に関する研究を進めています．近年，メタバースと呼ばれる並行世界（バーチャル空間）において，世界中のユーザがコミュニケーション可能な技術が注目されています．これはヘッドマウントディスプレイ（HMD）やトラッカーを介して現実世界の自身の動作をバーチャル空間に持ち込み，アバターと呼ばれる自分自身の化身を介して，身体，能力，時空間等の様々な制約から解放される技術ですが，このような人工世界をリアルに実現するには，アバターと脳（動作指令，認知，知覚）を違和感なく統合可能なプラットフォームを実現する必要があります．しかしながら，現状のVRにおいては，視覚，聴覚，力触覚，嗅覚，味覚といった多感覚情報をそれぞれ単体・組み合わせで呈示するにとどまっており，身体動作，認知，知覚を統合可能な（究極のVRに向けての）プラットフォームは未だブレイクスルーとなる手法が存在しません．そこで本研究室では，次の世代のメタバース（究極のVR）の実現に向けた新たなVRプラットフォームについて研究開発を進めています．
研究テーマ・歩行感覚呈示に関する研究
・搭乗感呈示に関する研究
・アバターの動作制御に関する研究
・中間姿勢および半拘束状態における身体と脳に関する研究
・知・技の伝承に関する研究
本グループで研究開発を進めているモーションベースや歩行デバイス等は社会実装を進めるため本学発ベンチャー（株式会社Movere）にて製造販売しております．技術的な相談等あれば気軽にwakita[at]hiroshima-cu.ac.jpまで問い合わせください．また，共同研究やコラボ，電気学会C部門知覚情報研究会「知・技の伝承と複合現実型協同研究委員会」との研究会の共催や展示会・体験会等のイベント等の相談についても気軽に問い合わせください．
